インプラント
失ってしまった歯の回復、インプラント治療
インプラント治療とは?
インプラントは、歯のないところに人工歯根を埋め込み、その上に人工歯をかぶせる治療法です。
これまで歯を失った場合は、ブリッジか入れ歯で補うのが主流でした。
しかし、ブリッジでは土台となる歯を多量に削らなければならず、また、それらの歯には過重な負担を強いることにもなるので、結果として、土台の歯の寿命を短くすることがあります。入れ歯では「噛めない」「痛い」「落ちる」「見た目が悪い」などの不具合を訴える人が多いのも事実です。
その点、インプラントは残っている歯の健康が守られ、見た目も良く、自分の歯と同じようにものが食べられるということから、欠損部の様々な治療法の中で審美的、機能的に最も優れている方法と考えられています。
素材は体にとって無刺激で、体によくなじむチタンが使われています。
インプラントで使用されるチタンについて詳しく知りたい方はこちら
インプラント治療は臓器移植と違って拒絶反応・ウイルス感染などの免疫的な問題や感染の心配はありません。平均6~12週間の治癒期間を経て骨にしっかりと結合します。
入れ歯ではどうしても満足することが難しかった”食べる・話す”こともインプラント治療によりご自分の歯と同じような感覚を取り戻すことができます。
1本から無歯顎まで、幅広く可能
1 歯欠損はもちろん、自分の歯が1本も残っていない場合にも可能です。
無歯顎の場合最小4~6本のインプラントを埋め込み、それらを土台にしてブリッジを入れたり、入れ歯を固定するのに利用します
・インプラントの代表的なメリット
- 周りの歯を削らなくても良い
- 周りの歯に負担をかけない
- 部分的な入れ歯にしなくて良い
- 自分の歯のように違和感がない
- 審美性を損なわない
- 成功率が高い (10 年間で約90%の成功率 )
・インプラントの代表的なデメリット
- 手術が必要である
- 高価である
- メンテナンスが必須である
- 治療期間が長い ( 平均3~6ヶ月 )
インプラント治療のメリット・デメリット
歯が中間で 1 本抜けた場合
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従来の治療法 ( ブリッジ ) |
インプラント治療法 |
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隣の健康な歯を削りブリッジします。 |
インプラントは隣の健康な歯を削るこ |
メリット |
・固定式なので、違和感が少ない |
・固定式なので、違和感が少ない |
デメリット |
・歯を削らなければならない |
・外科手術が必要 |
歯が中間で 2 本抜けた場合
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従来の治療法 ( ブリッジ ) |
インプラント治療法 |
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抜けた 2 本の歯の大きな噛む力を支えるため、数本の健康な歯を削りブリッジします。 |
抜けた数だけインプラントを植立できます。 |
メリット |
・固定式なので、違和感が少ない |
・固定式なので、違和感が少ない |
デメリット |
・歯を削らなければならない |
・外科手術が必要 |
奥歯が数本抜けた場合
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従来の治療法局部床義歯 |
インプラント治療法 |
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取りはずしの入れ歯を作り、バーを左右に渡して固定します。さらに止め金で固定します。 |
数本のインプラントを植立し、インプラントどうしを連結します。入れ歯を固定するバーや止め金が不要となり、もとの歯があった状態に近くなります。 |
メリット |
・健康な歯を削る必要がない |
・固定式なので、違和感が少ない |
デメリット |
・取り外して手入れをする必要がある |
・外科手術が必要 |
歯が全部抜けた場合
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従来の治療法全部床義歯 |
インプラント治療法 |
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全部に床と歯のついた入れ歯を装着します。 |
数本のインプラントを植立し、連結された維持装置に入れ歯を固定します。入れ歯が安定し、動きにくくなると共にしっかりと噛むことができます。 |
メリット |
・健康な歯を削る必要がない |
・固定式なので、違和感が少ない |
デメリット |
・取り外して手入れをする必要がある |
・外科手術が必要 |
治療の流れ
1.診査
CT、レントゲン、口腔内写真、口腔内模型、など必要な検査を行います。
2.説明
検査結果をもとに治療の計画をお話します。
3.インプラント手術( 30 分~ 60 分)
インプラント(人工歯根)を埋入します。
4.人工歯部の型取り
6 週~ 8 週間ほど待ってから、人工歯(歯の部分)を作るための型どりをします。
5.人工歯装着
1週間ほど後に型どりによって作られた人工歯を装着します。
治療期間は症例にもよりますがおよそ 1 か月~半年ぐらいです。
治療後について
治療後は定期的なメンテナンスやケアが必要になります。
また、インプラント治療後はよく口臭トラブルが発生しますので、特に注意が必要です。
手術について(安全性・手術時間・無痛治療)
・当院では、理事長 ( 日本口腔インプラント学会認定専門医 )によってしっかりと教育されたスタッフによって、インプラント治療がおこなわれています。
・最新のCT撮影装置の導入によりより安全性の高い手術が行えます。
・手術が怖い、長く口をあけるのがつらいという患者さんへ
当院では静脈内鎮静法、という方法で、患者さんへの手術時の 痛みストレスを軽減させることが可能です 。
鎮静のリンク
料金
当院では、インプラントの種類、材質により 1 本あたり 25 ~ 30 万円(歯が入るところまで)で治療を行っております。
骨が少ない方の骨の移植等もインプラント専門医によって手術が行われますが、上記の値段に含まれております。
インプラント治療例
少数歯欠損
1 歯欠損
▲丸で囲まれた歯は、根っこが折れてしまっていました
▲折れてしまった歯
▲抜いたあとをインプラントにて治療しました。ブリッジの治療と違い、隣の歯を削らずに治療ができます。
多数歯欠損
症例1
▲向かって右が上あご左が下あごの写真です。これでは、食べ物がかめません。
▲インプラントにて歯の無い所を補いました。
症例 2 全部欠損
▲あごの骨がやせてしまって義歯(入れ歯)が安定せず食べることができない患者さんです。
▲インプラントを埋入し土台として使用します。
▲土台を利用して義歯を安定させるため、義歯が安定し、しっかりとかめるようになります。
義歯に抵抗のある患者さんは
▲このようにインプラントを複数埋入し
▲違和感のないタイプの歯を入れることもできます。
特殊な症例
抜歯同時インプラント
▲歯が折れてしまった患者さんです。
▲骨の状態が良かったため折れた歯を抜くのと同時にインプラントを埋入しました。
▲その部位のレントゲンと写真です、歯を抜いたあとに骨が回復する時間を待たなくてよいため、治療のデメリットであった、治療期間が短くて済みます。
重度歯周病の患者さん
▲歯周病が進行しています。
▲前歯だけ抜歯してあとは歯周病の治療を行いました。
▲前歯の丸で囲んであるところはインプラントにて治療しました。初診のころと比べるととてもきれいになりました。
インプラント治療費
250,000 ~ 300,000 円
(手術代+上部構造代 +必要に応じて 補助手術まですべて含む)
治療後のリスク:インプラント周囲炎の可能性があるためメンテナンスが必要