子どもの頃に生えた乳歯は、成長とともに永久歯に生えかわります。同じ歯ではありますが、乳歯と永久歯の違いをご存知でしょうか。
乳歯と永久歯について
永久歯が黄色みを帯びているのに対し乳歯は白に近い色で、全般的に永久歯より一回り小さいです。歯の表面のエナメル質、その下の象牙質は乳歯の方が薄いため、永久歯に比べて乳歯は虫歯の進行が早いという特徴があります。
乳歯は全部で20本生えてくるのに対し、永久歯は親知らずも含めると最大32本生えます。乳歯が生えてくる時期や順番が異なる場合もありますが、一般的には生後8ヶ月頃から下の前歯(乳中切歯)が生えてきます。
歯は、食事に必要なのはもちろん、顔の形を整えたり発音を助けたりする役割があり、乳歯は自分で食べる力をつける、顎の成長を助ける、永久歯を正しく導くといった役割も担います。
乳歯の下で永久歯の根が作られ始め、少しずつ乳歯の根が溶かされていきます。
時間をかけてゆっくり成長し、乳歯の根が溶けてなくなると乳歯が抜け落ち、永久歯へと生え変わります。
小児歯科で乳歯のケアを
乳歯は生え変わるという理由から子どもの虫歯を放置する方もいらっしゃいますが、乳歯が生える頃には永久歯も作られ始めます。
乳歯の虫歯が永久歯に感染するなど、乳歯での口内環境が永久歯に影響することがあるので、乳歯のケアはとても重要なのです。
また、乳歯で歯並びが悪い、虫歯があるといった場合、よく噛むことができずにかたい食品を避け、柔らかいものばかりを好んでしまい偏食に繋がる可能性もあります。噛むことは脳への良い刺激となりますが、噛む回数が少ないと脳の活性化に繋がらず顎も弱くなるなど、成長を妨げる原因になることも考えられます。
乳歯は虫歯の進行が早いという特徴があるので、自宅でのケアはもちろん、虫歯があるかどうかに関わらず定期的に小児歯科でケアすることをおすすめします。
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